ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

Gibson J-50

1960年製のギブソン J-50。 フレット交換などの依頼です。 ギター内部をチェック。 ブリッジ、サドル下にはLRBAGGS製の ピックアップが取り付けられています。 過去にトップ板、 ブックマッチ部分の修理跡が見えま […]

Gibson / サドル調整 / ナット交換 / フレット交換 /

Gibson J-50 フレット・ナット交換 1960年製のギブソン J-50。
フレット交換などの依頼です。
ギター内部をチェック。
ブリッジ、サドル下にはLRBAGGS製の
ピックアップが取り付けられています。
過去にトップ板、
ブックマッチ部分の修理跡が見えます。
トラスロッドの動き、
ネックの反り状態もチェック。
ネック、ロッド共に良い状態です。
弦高は12F上、6弦で約2.9ミリ。
最近の傾向にしては少し高めの
セッティングになっています。
今回はギブソンが60年代に使っていた
低くて太いワイドフレットから
高さのある細いミディアムフレットに
交換してほしいとのご依頼です。
抜く際に指板がチップしないように
慎重にフレットを抜きます。
抜き終えました。
ワイドフレットから細めのミディアムフレットへの
打ち替えですので広くなった溝を埋めて
新たに打ち込むフレット・タングのサイズに
合うように調整。
併せてナット交換もしますので
外しておきます。
ロッド調整後、指板を調整。
指板のアールも整え・・・
指板をクリーニング。
溝を切り直し・・・
木屑などをクリーニング。
溝の修正&調整は完了。
トラスロッドに余裕を残し指板上は
真っ直ぐな状態です。
この状態で数日間、
寝かしておきます。
数日後、ネックに変化はありませんでしたので
新たに打ち込むフレットを曲げて溝の長さに
合わせてカット。
打ち込む準備完了です。
打ち込む際、ボディに負担をあまり
かけないように打ち込みます。
全てのフレットを打ち込みました。
溝からはみ出た余分な部分を・・・
カット。
フレット端を斜めに削り落とします。
フレット端と指板サイどを均す際に
少し削れた塗装をラッカーで補修。
フレットすり合わせ前に
ナットを作り直します。
スロットに残った接着剤を除去。
スロット底面を
専用工具で平らに均します。
スロットのクリーニング後
牛骨素材のブランクを大まかなサイズにカット。
各面を平らに均した後
サイズが合うように調整。
底面など
ぴったりのサイズにします。
高さを記し・・・
粗削り後・・・
ナットスロットに接着。
弦間をけがき・・・
溝に切り込みを入れ弦との接点などを調整。
最終調整はフレットすり合わせ後に行います。
弦を張りネックの状態を確認。
トラスロッドで微調整。
各フレット上もチェック。
フレットすり合せを行います。
テンションをかけると
ネック個体差で動き方も違います。
実際にテンションをかけた状態でフレット上を
すり合せる事で仕上がり精度が非常に
高くなります。
すり合せ後、
ナット溝と合わせてサドルで弦高調整。
マイクロメッシュで表面を磨いて・・・
サドルを仕上げます。
マスキングテープで指板を保護して
フレットの形をも整えていきます。
フレットエッジの処理。
すり合せで平らになったフレットを
専用ヤスリで丸めます。
紙ヤスリ、スチールウールで研磨。
コンパウンドで磨いて仕上げます。
ナットも形を整え
磨いて仕上げます。
Gibson J-50 フレット・ナット交換 全てのリペアが完了しました。
弦高も低めにセット。
交換前に比べ
かなり弾き易くなりました。
Gibson J-50、リペア、修理 細めのフレットに交換して音の反応もUP。
作られて50年以上経ったギターですが
外観、ネックなど非常に良い状態でした。
まだまだ現役で演奏を楽しめると思います。

PAGE TOP