Gibson LG-0 マホガニーボディのヴィンテージギター、Gibson LG-0のギターリペア。このギターの雰囲気に魅かれて 沢山のミュージシャンが愛用しています。ネックの反りを直してフレット交換、ナット交換、ブレーシングの剝がれ、ブリッジプレートの補強を行いました。
Gibson / ナット交換 / ネックアイロン / フレット交換 / ブリッジプレート補強 / ブレーシング剥がれ /
マホガニーボディのヴィンテージギター、 ギブソンLG-0のリペア。 このギターの雰囲気に魅かれて 沢山のミュージシャンが愛用しています。 |
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オーナー様からは 弦高が高く弾き辛いとのご相談。 12フレット上で約3.5ミリ以上 ありますのでハイポジションでの演奏は 少々辛い状態です。 |
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ネックの状態をチェック。 弦高が高いのはトップ板の膨らみの 問題もありますが ネックの順反りも強い状態です。 |
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サドルには弦高を下げる余裕がありますが この状態のまま下げると所々音詰まりが 発生します。 |
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トラスロッドに余裕はありませんので ネックアイロン、指板調整など行い 弾き易い状態にします。 |
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ネック反り修正の合間に 他の修理を行います。 プラスチック・ブリッジ、浮き部分には 接着剤を入れて固定されています。 |
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その為、3弦のブリッジピンも固定されて 外れない状態。 |
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ギター内部の様子。 力木の配置はシンプルなラダーブレーシング。 これが独特な響きを生み出します。 プラスチックブリッジを固定ボルトが見えます。 力木の剥がれもありますので後ほど修理します。 |
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外れないピンは破壊して 再度ピン穴を空けて調整。 |
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ブリッジプレートの痛みも 大きいので補強します。 |
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接着されたブリッジは無理に外すと ボディ、ブリッジを痛める可能性がありますので この状態で作業を進めます。 |
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弦エンドポールで痛んだ ブリッジプレート補強。 専用工具で痛んだ部分を削ります。 |
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メイプルの端材から 補強材を作り・・・ |
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削った部分に接着して補強します。 | |
クランプして乾燥させます。 | |
2回に分けて作業してプレート補強は完了。 補強後はボディに振動を しっかり伝えられるようになります。 |
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ネックアイロン後、 状態を細かくチェック。 |
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続いてナット、フレット交換を行います。 | |
消耗したフレットを抜き・・・ | |
指板調整。 ロッドと併せてネックをストレートにして 指板アールを整えます。 |
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フレット溝のクリーニング。 | |
新たに打ち込むフレットを用意して・・・ | |
打ち込み。 | |
はみ出した部分をカットして フレットサイドのバリ処理を行い・・・ |
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指板脇の塗装を補修。 | |
フレット打ち込み後に 剥がれていたトップ板の力木を修理。 接着剤をすり込んで圧着して乾燥させます。 |
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新たなフレットにあわせてナット交換も行います。 | |
接着剤を除去して・・・ | |
ナット溝をクリーニング。 | |
新たに取り付けるナットを 溝サイズに合わせます。 |
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高さを記し・・・ | |
大まかな形に削り 溝に接着します。 |
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弦を張りネックの動きを確認。 | |
弦間を刻み高さ、接点を大まかに調整。 最終調整は擦り合わせ後に行います。 |
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トラスロッドで反りを微調整。 | |
各フレットの凹凸をチェック。 | |
フレット上、全体をストレートに均します。 | |
摺合せで平らになった フレット頂点を再成形。 |
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ヤスリで傷を消して 仕上げます。 |
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続いて・・・ ナットの形を整えて・・・ |
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仕上げ。 | |
サドルはオリジナルの物を使います。 頂点を出して磨いて再調整します。 |
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ボディなど全体の汚れもクリーニングして 全リペア完了。 |
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ネックも良い状態になりましたので・・・ | |
サドルに高さの余裕がある状態で・・・ | |
弾き易い弦高にセッティング出来ました。 | |
当時のスチューデント モデルですが マホガニーの明るくパーカッシブな響きが 心地良く、癖になる一本です。 |