ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

Martin D-18S

マーティンD-18S

Martin / サドル交換 /

12Fジョイント スロッテドヘッドの
ドレッドノートモデル、Martin D-18S。
弦高が低くなり音に腰がなくなってきたので
弾き辛くならない程度に少し弦高を上げて
ハリのある音にしてほしいとのご依頼。
現在の弦高は6弦/約2.5~1弦/2.0ミリ位。
ネックの状態と併せ見ましても弾き易い状態ですが、
オーナーの方は力強いタッチでの演奏スタイルです。
弦高を今より約0.3~0.2ミリ程上げて調整をする事にしました。
ギター内部もチェック。
力木の剥がれなど、問題はありませんでした。
新たに作る牛骨製サドルの各面、平面だしをします。
サドル溝のサイズに合うまで微調整を繰り返し
ぴったりにあわせます。
サドル上部を指板アールにあわせ、大まかな高さにして
実際に弦を張り目標弦高までサドルを削ります。
ロングサドルの両端、スロープ部分は
ミニルーターを使って加工。
その後、サドル頂点の形を整え
紙ヤスリで表面の傷を落とし、コンパウンドで磨き仕上げます。
このギターのトップ板にはサウンドホール、ピッガード脇に
ピックでの弾き傷がかなり深くあります。
塗装下、木地が完全に出てしまってます。 
今後、割れ等の不具合が出ない様に
ラッカーでタッチアップしておきます。
補修後、湿気止めにもなります。
サウンドホール周りの弾き傷もタッチアップで保護します。
ペグのネジ穴もかなり緩い状態でしたので補修。
弦の振動もロスする事無く
しっかり受けられるようになりました。
弦高調整後は力強いピッキングにもしっかり反応。
12Fジョイント、Dサイズのギター特有の太く腰の強い
音色となりました。

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