ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

Yamaha FG-350E

ヤマハFG-350E

YAMAHA / サドル交換 / ナット交換 / ネックリセット / フレット交換 /

1970年代の国産ビンテージギター。
ヤマハFG-350E
ピックアップ、アルミ製のサドルなど個性的なギター。 
ネックの不具合からサドルを目一杯下げた状態です。
今後何十年も共にしたいギターとの事ですので
相談してネックリセットをする事にしました。
剥がれかけたピックガードは
共振してしまうとの事ですので
外し後で貼りなおします。 
ピックアップも外しておきます。
15Fのフレットを抜きスチームを入れる為の穴をあけます。 
15Fから下の指板に熱を加えをを接着剤を緩めます。 
パレットナイフなどで指板を外します。
パーロイド製のインレイは熱で変形してしまいますので
後で補修又は入れ直します。
15Fにあけた穴にスチームを入れネックを外します。
外すのに時間がかかりましたがなんとか外れました。
この後、緩んだ合板の貼り合わせ部と2Pネックの
貼り合わせ部分は補修し数日乾燥させます。
古い接着剤を取り補修クランプ中。
乾燥後、鑿等で削り角度を調整。
適切なネック角度になるまで調整します。
外したヒールキャップは黒檀に交換。
適切なネック角度になるまで調整します。
角度調整後は蟻ホゾが緩くなりますので
メイプル等の付き板をはさみ
その部分を調整して蟻ホゾの締まりをきつくします。
中心もあわせます。
細部をチェックして接着。
ネックとボディが繋がりましたら
15Fの穴を埋めるローズウッドの端材を穴の径にあわせ加工。
熱で痛んだパーロイドのインレイを交換して
15Fのフレット溝を切り直します。
フレットを曲げ交換の準備をします。
このギターはバインディングがありますので
長さをあわせ端を専用工具でカットしておきます。
端のバリも取っておきます。
フレットを打ち込みます。
フレットを打ち込みましたら
端をヤスリで斜めに削り落とします。
マスキングしてフレットの凹凸を確認し
すり合わせをします。
平らになったフレットの頂点を丸くしてやります。
フレットの状態を再度チェック。
フレット端のバリを取り滑らかに仕上げます。
サンドペーパーの番目を徐々に上げ磨きます。
フレット交換は完了。
次はナット・サドル交換をします。
ナットを外し溝の接着剤を取り
溝の面を平らにします。
交換するナットの各面の平面だしをして
溝のサイズに合わせます。
大まかな形を整えましたらで接着。
次はサドルを製作します。
サドルの各面を整えます。
サドル溝のサイズに合わせます。
大よその高さに削ります。
この後ナット溝の調整と併せて
サドルの高さも調整して仕上げます。
溝の調整。
調整が終わりましたらコンパウンド等で磨きます。
ネックリセット後の弦高は12F上、1弦側約1.8ミリ
6弦側約2.2ミリでセットしても充分なサドル高さを
確保出来ました。
最後にピックガードの貼り直しです。
裏を綺麗にして両面テープを貼り余分な部分をカット。
Yamaha FG-350E、リペア、修理 ピックガードを貼り終了。
リペア後はネックも適正な角度になり
バランス良く鳴ってくれるようになりました。
時折調整してやれば今後何十年も
演奏を楽しめると思います。 

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