ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

マーチン D-18

1977年製、Martin D-18

Martin / サドル交換 / ナット交換 / ネックアイロン / フレット交換 /

1977年製のマーチンD-18の修理。
ボディに傷など少なく年代から見ても
非常に綺麗なギターです。
弦高はそれ程高い状態ではありませんでしたが
これより弦高を下げたい場合にサドル高さに
余裕はありません。
オーナーの方は元はエレキ弾きなので
出来るだけ弦高を下げたセッティングに
してほしいとの事。
今回はネックヒーターでネックの反りを修正。
あわせて消耗したフレットの交換などして
全体をメンテナンスする事にしました。 
オリジナル・ミカルタ素材のナットも
牛骨ナットに交換します。
古いフレットを抜いたら
スケールなどでネックの状態を確認。
指板調整。
フレット溝の調整も行います。
溝のクリーニングをすませたら
フレットを打ち込みます。
フレットを曲げておきます。
サウンドホール辺りはフレットを
専用工具でプレス。
16F辺りからは工具を変え
フレットをプレスしていきます。
全てのフレットを打ち込みました。
フレットを打ち込みましたら
はみ出た部分をカット。
フレットの両端を斜めに削り落とします。
スケールでフレットの高さなどをチェックして
すり合わせの準備。
高い場所を中心にすり合わせをして
フレットの高さを均します。
すり合わせ後、平らになったフレットを
専用ヤスリで丸くします。
フレットの形状、バリ処理が終わったら
スチールウールなど磨き傷を落としていきます。
磨いてフレット交換は終了。
次はナット交換です。
ナット溝の古い接着剤を取り除きます。
新たに取り付けるナットの各面の平面を出して
溝のサイズに合うように削っていきます。
今回はオーナーの友人が自らオイル漬けにした
という牛骨です。
底面などサイズに合わせましたら軽く接着。
実際に弦をはり弦溝を切ります。
大まかに溝を切り
サドルも併せて製作します。
サドルも底面の平面を出し
溝サイズにあわせ削ります。
ブリッジピンホールも調整。
今回はブリッジピンホールのサイズが
大きくピンと合わなかった為、
オーバーサイズの黒檀ブリッジピンに交換。
サドルを溝サイズに合わせたら
大まかな高さまで落とします。
実際に弦を張り、ナットの弦溝と
サドル高さを調整しながら仕上げます。
サドル、ナットの調整が
終りましたら磨きます。
磨いてナットも完成。
マーチンD-18、リペア、修理 修理後はサドル高さにも余裕ができ
弦高も12F上・6弦/約2ミリ~1弦/約1.5ミリに
セッティング。オーナーの方からも非常に
弾き易くなったと喜んで頂きました。

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