ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

マーチン D-28

73年製、Martin D-28の修理。

Martin / ナット交換 / ネックアイロン / フレット交換 / ブリッジプレート補強 / ブレーシング剥がれ /

73年製、Martin D-28の修理依頼。
ギター内部をチェック。
ブリッジプレートに経年変化による
痛みがありますので後ほど修理します。
ピックガード脇のクラックは
過去に裏からパッチを当てて
修理されています。
裏板側、力木の剥がれがありました。
こちらも後ほど修理します。
今回、オーナ様からのご要望は
ミディアム・ゲージのセッティングで
弾き易い低めの弦高にして欲しいとの事。
只、ネックの現状は元起きの不具合は
ありませんが、順反りが大きく
12フレット上の弦高も4ミリ以上ありますので
3F以降の演奏は弾き辛い状態です。
サドル高さにも然程余裕がありません。
反りを修正するアジャスタブルロッドも
ありませんので、ネックアイロンと
指板調整などを併せて行い
弾き易い状態に修理調整します。
アイロン修正の合間に力木の剥がれ
ブリッジプレートの補強修理をしておきます。
剥がれた部分に
接着剤をすり込み圧着。
ボディ外部からもクランプをして
乾燥するまで放置。
力木修理後はプレート補強。 
専用工具で痛んだ部分を削ります。
プレート材と同じ
ローズウッドの端材から・・・・
補強材を加工。
削った部分に接着してクランプ。
全部のピン穴をローズウッドの補強材で
一度埋めたら、新たに穴を空け直します。
補強後・・・
ピンホールの溝調整。
リーマーでピン穴サイズを合わせて・・・
ブリッジプレートの補強修理は完了。
弦のテンションをしっかり
支えられる様になりました。
数回に分けて行ったアイロン修正で
大きな順反りも解消。次はフレットを抜いて
指板調整を行います。
フレットを暖めて・・・
ゆっくり抜いていきます。
全てのフレットを抜きました。
新たに高さのあるフレットを打ちますので
併せてナット交換も行います。
ネックの状態を確認。
逆反りに調整して・・・
溝をクリーニング。
新たに打ち込む
フレットを指板アールに 合わせて
曲げ・・・
各フレットの長さに合わせカットして・・・
打ち込み。
余分な部分をカット。
フレットサイドを斜めに・・・
削ります。
指板サイドのバリ処理で削れた
塗装をタッチアップで修正。
乾燥後、
磨いて均します。
フレット擦り合せ前にナットを作り
ナット溝に軽く接着。
弦溝を切り、
大まかに接点、高さを調整。
各フレットの高さをチェック。
高いフレットを中心に
全体を擦り合せます。
擦り合せで平になったフレットを
専用工具で成形。
紙ヤスリなどで磨いて・・・
仕上げます。
次は荒成形のナットも仕上げます。
ヤスリなどで形を整え・・・
マイクロメッシュで磨いて仕上げ。
ペグなどの部品も外し
ギター全体をクリーニング。
弦を張って最終調整。
弦高を調整。
ナット溝も最終調整をして・・・
全ての作業が完了。
弦高もミディアム・ゲージで
弾き易いように低めにセッティング。
リペア後はハイポジションまで
非常に弾き易いギターに生まれ変わりました。

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