ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

KAY K-172

50年代製、ビザール系ギター、 KAY K-172の修理。

Kay / ナット交換 / ネックアイロン / ビザール / フレット交換 / ブリッジ調整 / ペグ交換 /

 

KAY K-172、リペア、修理 50年代製、ビザール系ギター、
KAY K-172をお預かりしました。
一見ソリッドギターに見えますが
ホローボディです。
KAYというとピックギターを
よく見かけるのですが
このヘッドの装飾といい
構造といいかなり珍しいモデルです。
ネック周りなどチェックした感じでは
過去にネックリセットなど、、
かなり大掛かりな修理が行われた様です。
ネックヒール部に
トラスロッドの調整口があります。
これも珍しいですね。
KAY K-172、ネックアイロン ネックは極太サイズなのですが
順反りが強い状態です。
トラスロッドも効きが悪いので
アイロンで時間をかけて反りを修正します。
何度かにわけて修正後。
ネックの大きな順反りも解消して
良い状態になりました。
只、良い状態を保つためには
この後の管理にも注意が必要です。
次は消耗したフレット・ナット交換。
指板には過去に行われた
インレイの補修跡も見られます。
ゆっくりとフレットを抜きます。
指板のアールを確認。
ナットも外しておきます。
無事、外れました。
溝に残った接着剤をクリーニングして・・・
溝を補修後、
指板上のアール、凹凸など、
出来るだけ綺麗に調整しておきます。
指板調整後、
フレット溝のサイズを確認。
打ち込むフレットを曲げます。
指板周りにバインディングがある
ギターですので、溝の長さに合わせ
フレット・タング・ニッパーで両端をカット。
ヤスリでバリ処理して・・・
形を整えます。
フレットの打ち込み。
KAY K-172、フレット交換 この後、フレットの形を整えます。
サイドの余分なフレットをカット。
ヤスリで・・・
斜めに処理します。
フレット擦り合せ前に
ナットを作ります。
溝をクリーニングして・・
オーバーサイズ、牛骨素材のナットを
溝サイズに合わせます。
1Fフレットを基準に高さを記し・・・
ヤスリで大まかな形に成形。
溝に接着します。
弦を張る前にブリッジ各部を調整。
ボディのアールに合わせて
ブリッジ底の当たりを修正。
弦の接点も調整します。
続いて
ナット弦溝を切って大まかに調整。
最終仕上げは擦り合せ後に行います。
各フレットの高さをチェック後
フレット上を擦り合せ。
フレットサイドのバリ処理。
引っ掻かりをなくします。
専用工具でフレットを成形。
最後にコンパウンドで磨いて仕上げます。
これでフレット交換は完了。
続いて
粗成形のナットを仕上げます。
溝調整後、
ヤスリで形を整え・・・
マイクロメッシュで磨いて仕上げ。
続いてペグ交換。
各部品を交換。
同タイプの物への交換ですので
見た目は変わらず・・・
精度はUPしました。
最後にピックアップ、配線など
電気周りをチェック、クリーニングして・・・
全リペア完了です。
ネック、フレットも良い状態になり・・・
弦高も弾き易い高さに
セッティング出来るようになりました。
極太ネックですが
ハイポジションまでの
弾き心地は快適です。
KAY K-172、リペア、修理 独特な生音と雰囲気が
とてもCOOLなギター。
作られて60年位経ちますが
まだまだ現役です。 

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