ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

19世紀ギター

19世紀ギターのメンテナンスの作業です。

19世紀ギター / ブリッジプレート補強 / ブリッジ剥がれ /

約130年位前に作られたと思われる
19世紀ギターの修理調整。
非常に珍しい7弦仕様。
ナットは近年交換されたようです。
ペグも貴重です。
可動も滑らかで問題ありません。
ネックヒール部分、
元々は鍵穴のような穴があり
専用のカギのような物で
簡単にネック角度が変えられたそうです。
残念ながらその穴は現状埋められています。
ネックとボディ辺り。
エレベーテッド・フィンガーボードの様に
仕込まれています。
表面板、サウンドホール周りの
飾りは手が込んでいて綺麗ですね。
ブリッジ端に少し剥がれがありますので
後ほど修理します。
ギター内部をチェック。
割れはありませんが
ブレーシングの剥がれ修理歴など
過去に何度か修理改造を経て
演奏されてきたギターです。
ブリッジプレートの痛みで
ナイロン弦の結びが食い込んで
外れないので修理します。
メープルの薄板を貼り補強します。
あわせてブリッジ端の剥がれも修理。
接着剤をすり込んで圧着乾燥させます。
続いて
ブリッジピンとピン穴のサイズを
合わせるために補修。
ピン穴を開け直し。
ブリッジピンとの
当りを調整して仕上げます。
補修後は弦の食い込みも解消されました。
指板、フレットなどクリーニングして・・・
仕上げます。
100年以上の時間を経た貴重な古楽器。
明瞭な響きが心地良いギターでした。

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