Gibson L-0|ネックリセット 1929年製、ギブソンL-0のネックリセット。
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ギブソン・フラットトップの創成期モデル。 L-0の初期型、 ロバート・ジョンソンスタイルの オールマホガニー。 1929年製、Gibson L-0の修理です。 |
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ブリッジはこの時期独特の形状。 3、4弦の間にある飾りピンは紛失したようです。 |
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ロゴも「ザ・ギブソン」と細い筆記体で 描かれていて、現在のロゴと かなり雰囲気が違います。 |
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ネックはこの頃ならではの 極太ネックです。 |
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現状12フレット上の弦高は4mm位。 | |
ネック等の状態をチェック。 順反りもありますが・・・ |
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この時期 独特なブリッジ形状や・・・ |
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ネック差し込み角度など・・・ 当時、作りが今時のアコギ程 弦高を低く出来るように設計されていません。 その為、ネックを外し今時の弾き易い 弦高になるようにネック角度を修正します。 |
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トラスロッドは回り切っていますので ネックを外す前にアイロンで順反りを修正。 |
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続いて、ネックを外す準備。 熱で指板の接着を剥がし・・・ |
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スチームを入れる為 フレットを抜いて・・・・ |
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ホゾの継ぎ目に穴を空けます。 | |
そこから蒸気を入れて 接着剤を緩め・・・ |
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ネックを外します。 | |
古い接着剤を除去して・・・ | |
充分に乾燥させます。 | |
乾燥の間に 可動が固いペグを交換します。 |
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当時の3連オープンバックペグの レプリカですので全く違和感ありません。 |
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ネジ穴を補修後、再度穴開けして・・・ | |
交換完了。 可動はスムースになり チューニングの精度もUP。 |
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ネックが乾いたら ネック際を削り 仕込み角度を調整。 |
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適正角度になるまで 何度も確認しながら調整します。 |
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角度修正後は ボディとの当りを調整。 |
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角度修正後、蟻ホゾの効きが緩くなる為、 つき板等を貼り、厚みを調整して 効きを強くします。 |
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仕込み角度と併せて中心も確認。 | |
12F以降、指板をかさ上げして ジョイント部分から指板エンドまでの ラインを修正。 |
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テーパーをつけた ローズウッドを貼り・・・ |
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ボディとの当たりを調整。 | |
ネック際の塗装を補修して ネックを接着します。 |
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手早くネックとボディを接着。 しっかり乾燥させます。 |
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ネックリセット後は 弦高も低く出来るようになりました。 |
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続いて ナット、フレット、サドル交換を行います。 |
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ゆっくりとフレットを抜き・・・ | |
溝の補修後に指板を修正。 | |
新しいフレットをカットして・・・ | |
打ち込みます。 | |
フレットサイドを削り、バリ処理。 | |
併せて ナット溝の面を修正。 |
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新たに取り付ける 黒檀素材を溝のサイズを合わせます。 |
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大まかに黒檀ナットを成形して・・・ | |
溝に接着。 弦間を切り・・・ |
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溝を調整。 | |
擦り合わせ後、 フレットを再成形。 |
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磨きます。 | |
指板脇の塗装も補修して・・・ | |
フレット交換は完了。 | |
続いて サドル交換です。 元サドルは接着されていますので のこぎり等で切り込んで・・・ |
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取り外します。 | |
新たに取り付ける牛骨素材を 溝のサイズに成形。 |
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目標弦高に削り・・・ | |
取り付け。 | |
続いて 紛失したブリッジピンの取り付け。 |
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ピンを削りサイズをあわせ少し着色。 | |
他のピンと違和感ないように調整。 | |
最後に汚れをクリーニング。 | |
新しい弦を張り・・・ | |
リペア完了。 | |
弦高も低めに セッテング出来るようになり・・・ |
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ハイポジションまで 弾き易い状態になりました。 |
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ギター内部。 シンプルなラダーブレーシング。 板厚、フィニッシュが薄く その為、ギターは非常に軽量な作りです。 |
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86年前に作られた このモデル独特のサウンドが心地良い 貴重なヴィンテージギターでした。 |