ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

Gibson Starburst

Gibson Starburst のリペア。

Gibson / サドル交換 / トップ板矯正 / ナット交換 / フレット交換 /

トップ・サイド・バック材がメープルの
珍しい型のギブソン製エレアコ。
テンションかけたまま4年程ケース内に
入れてあったとの事。
トップ板、特にサウンドホール辺りは
かなり歪んでいます。
しかし、この状態でよく割れなかったな・・・。
メープルの粘り強さに感心。
弦高は1弦、6弦ともに12F上5ミリ弱
ネックはかなり順反って軽い元起きもあります。
トップ板の状態と、この弦高で普通に弾くのは
難しいですね。
内部をチェック。
サウンドホール脇の補強スプルースも
一緒に歪んでいます。
此処を補強してテンションをかけた時の
歪みを押さえ、併せてネックなどを修正して
弾き易い状態にリペアします。
フレット交換から始めます。
フレットを抜き終えました。 
ナットも外します。
指板の状態をチェックしながら指板調整します。
ロッドで調整出来る部分は修正。
多めに修正する箇所は先にスクレーパーなどで
落としておき、その後Rを修正。 
ブリッジ上面に向かう角度など確認。
指板の調整が出来たら
溝の掃除をしてフレットを打つ準備をします。
フレットを曲げておきます。
ネックの順ぞりが強い場合などは
フレットの足を変形させ、きつめに打ち込みます。
フレットをある程度打ち込んで後は工具でプレス。
16F辺りから工具を変え、打ち込んでプレス。
どんどん打ち込んでいきます。
全てのフレットを打ち込み完了。
次はサウンドホール脇のスプルースを
2重にして補強。
スプルースを切り出しサイズを合わせ形成。
メープルは粘り強いので矯正しながら
クランプを締め込み補強材を接着。 
反対側も同じように補強。
最終的に弦を張りテンションをかけた状態を見て
必要なら追加を考えます。
フレット処理に戻ります。
はみ出た部分をカット。
端を斜めに削り落とします。
スケールで高さをチェック。
高い場所を中心にすり合わせ。
フレットの高さをチェック。
平らになったフレット両サイドの角を
軽くヤスリで落としておきます。
フレットの頭を専用ヤスリで丸めます。
スチールウールなどで磨き傷を落として
フレット交換は終了。
次はピエゾPUをリペア。
サドル下に設置するタイプのピエゾがついて
いましたが、ピエゾ素子と線材の接続部分が
断線しノイズが発生していました。
内蔵のプリアンプは生かしコンタクトタイプの
ピエゾに交換します。
コンタクトピエゾをプリアンプに接続します。
とりあえずブリッジ下辺りに取り付け。
音が出せる時点で調整し直します。
次はナット、サドル交換です。
新たに取り付けるナットの各面の平面を出して
溝のサイズに合うように削っていきます。
古い接着剤を除き溝もきれいにします。
溝のサイズを合わせます。
サドルはかなり低いセッティングになりますので
ブリッジピンホールの溝を修正。
サドルも溝サイズに合わせます。 
弦を張りナットの溝と併せて高さも調整します。
歪んでいたサウンドホール周り
も補強後はかなり落ち着きました。
調整が終りましたらナット、サドルを
コンパウンドでみがいて仕上げます。
サドル完成。
ナットも完成。
リペア前は6ミリ弱あった弦高も
6弦約2.8ミリ、1弦約2.1ミリまで落とせて
かなり弾き易くなりオーナーも喜んでくれました。
Gibson Starburst、リペア、修理 メープルらしい輪郭のはっきりした音で
低音も気持ちの良いギターでした。

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