Martin 0-18 1948年製、マーチン0-18
Martin / マーティン / クラック / 割れ修理 / ナット交換 / ネックアイロン / フレット交換 / ブリッジプレート補強 / ブリッジ再接着 /
1948年製、戦後間もなく作られた スモールサイズのヴィンテージギター、 Martin 0-18。 |
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トップ板には広範囲に多くの 弾き傷がありますが、補修をして 弾き込まれてきたギターです。 |
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今回は弦高が高く弾き辛いので 修理してほしいとのご依頼。 弦高は12フレット上で約3.5ミリありますので ハイポジションでの演奏は 少々辛いかもしてません。 |
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ネックなどの状態をチェック。 反りが強い状態です。 |
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サドル高さには弦高を下げる余裕はあまり無く ブリッジには剥がれの不具合もありますので 修理します。 |
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この年代のマーティンには アジャスタブルロッドは仕込まれていないので ネックヒーターで何度かに分けて 反りを修正。 |
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ネック反りの修正の合間に ブリッジ剥がれも修理します。 |
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慎重にブリッジを剥がして・・・・ | |
古い接着剤を除去。 ブリッジ底とトップ板の当たり具合を 調整して・・・ |
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手早く接着剤を塗り圧着。 | |
数日、乾燥させます。 | |
ギター内部をチェック。 ピックガードに沿ってクラックがありますが まずは弦エンドポールで痛んだ ブリッジプレートを補強します。 |
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プレート材と同じメイプルの端材から 補強材を作り・・・ |
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専用工具で削り・・・ | |
接着剤をすり込み圧着。 | |
2回に分けて作業してピンホールを補強。 後ほど穴を空け直します。 |
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ピックガード脇、 クラックもありますので・・・ |
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スプルース端材から作ったパッチを 当てて補強します。 |
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割れに沿って接着。 | |
割れ部分が広がりのを防ぎます。 | |
プレート補強の続き。 裏側からチップ防止の当て木をして 塞いだ穴を空け直します。 |
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補強後は弦の振動をしっかり ボディに伝えます。 |
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時間をかけて 何度かの修正で ネックの反りは解消。 |
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次は消耗したフレット交換を行います。 | |
溝を補修後、 指板アールなど・・・ 状態をチェックしながら軽く調整。 |
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新たに打ち込むフレットを用意して・・・ | |
打ち込み。 | |
はみ出した部分をカットして・・・ | |
サイドを斜めに削り落とします。 | |
フレットエッジ処理。 | |
フレットに合わせて ナット交換も行います。 |
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ナット溝をクリーニングして・・・ | |
新たに取り付けるナットを 溝サイズに合わせます。 |
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大まかに高さ、形を合わせて・・・ | |
溝に接着。 | |
弦間を刻み 溝を大まかに調整して・・・ |
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フレット擦り合わせの用意。 各フレットの高さをチェック。 |
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フレット上、全体を均します。 | |
専用ヤスリでフレット頂点を成形。 | |
ヤスリで傷を消して・・・ | |
仕上げ。 フレット交換は完了です。 |
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続いて・・・ 粗成形のナットを仕上げ。 |
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形を整えてヤスリなどで磨いて仕上げ。 | |
サドルは元の物を調整、 磨いて再調整します。 |
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ボディなど全体の汚れもクリーニングして 全リペア完了。 |
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ネックも良い状態になりましたので・・・ | |
弾き易い弦高にセッティング出来ました。 | |
ブリッジの剥がれ・・ | |
ブリッジプレートの痛みも解消。 | |
小ぶりなボディが発する軽快な 反応は心地良いですね。 作られて66年経ちましたが まだまだ現役です。 |