ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

マーチン 000-28EC

Martin / ネックリセット / フレットすり合わせ / ブリッジ再接着 / メンテナンス /

 

2003年製、エリック・クラプトンの
シグネチャーモデルMartin 000-28ECの修理依頼。
ネックには元起き、順反りの不具合があり、
弦高も12フレット上で約3.5ミリ以上ある為
非常に弾き辛い状態ですので
ネックリセットなどを行い弦高を下げて
弾き易い状態にリペアします。
ブリッジにも剥がれがありますので
まずはここから修理します。
サドル下にはピエゾ・ピックアップが
仕込まれています。
ブリッジを剥がす前に
ピックアップを外しておきます。
ブリッジを熱して接着を緩め・・・
ブリッジを剥がします。
接着剤と
余分な塗装をクリーニング。
表面板との当りを調整して
再接着の準備をします。
手早くクランプして3~4日程乾燥。
乾燥後
ブリッジピンホールなどを調整。
ピエゾピックアップを取り付けて・・・
ブリッジ剥がれ修理は完了。
ネックを外す前に順反りを修正します。
ネックの状態、反り位置をチェック。
トラスロッドは限界まで回りきった状態です。
ネックアイロンで時間をかけて修正。
順反り修正後
ネックの元起きを直します。
ネックの仕込み角度などをチェック。
15フレットを抜き
スチームを入れる為の
穴をあけます。
ボディにかかる指板を熱して
接着剤を剥がします。
空けた穴から
高温の蒸気を入れ・・・
ネックを外します。
ジョイント部分。
古い接着剤をクリーニング。
乾燥させます。
乾燥後
ノミなど削り角度調整。
角度調整で削った分
蟻ホゾの効きが甘くなりますので・・・
ツキ板で効きを調整。
適正な角度になったら
ネックの中心も合わせます。
その他、細部を調整後
ボディとネックを接着。
充分に乾燥。
次はフレット周りを調整していきます。
スチームを入れる為に空けた
15フレットの穴を黒檀で埋め・・・
フレットを入れ直します。
弦を張り
ネック、フレットの
凹凸をチェック。
すり合わせ後、
フレットを磨いて仕上げ。
最後にナット溝も調整して
リペア完了。
弦高も低めにセッティング。
リペア後、
ネックの元起き、順反りの
不具合は解消。 
リペア前は
弾き辛かったハイポジションまで
スムースに演奏出来るようになり
非常に弾き易いギターになりました。

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