ギターリペア、ギター修理、製作工房【ナインス】

S.Yairi YD-304

70年代製、S.ヤイリ YD-304

クラック修理 / ネックアイロン / バインディング剥がれ /

70年代製、
S.Yairi YD-304の修理依頼。
S.ヤイリはしっかりした作りの
マーティンのコピーモデルを作る人気メーカー。
サイド、バック材は
合板ですがハカランダ、メープル。
最近ではこのYD-304の復刻版が
発売されてるそうです。
裏板側の
バインディングに剥がれがあります。
接着剤をすり込み
テープで固定。
バインディングの剥がれは修正。
次はトップ板の割れの修理。
接着剤をすり込み・・・
ギター内部から力木を跨いで
数ヶ所にパッチを当てて
クラックの広がりをおさえます。
一ヶ所ずつ割れ止めパッチを接着。
クランプして乾燥させます。
ギター内部の様子。
今回割れに沿ってトップ材と
同じスプルースのパッチを
割れと交差する木目で貼りましたので
今後は安心です。
オーナー様からは
弦高が少し高く弾き辛いとの事。
サドル高は過去に削られて低く、
サドルでの弦高調整は厳し状態です。
12F上の弦高は3ミリ以上あり
ネックの順反りもやや強い状態。
S.Yairiは1F辺りの指板下に
ロッド調整のナットが仕込まれていますが
その調整の為に指板を剥がす等、、
大掛かりなリペアとなってしまいます。
今回はご相談の上、
時間をかけてアイロンでネックの反りを
修正して弾き易い状態に
リペアする事にしました。
アイロン矯正後、
ネックはチューニング時に
ほぼ、真っ直ぐな状態になり
弦高も下がりました。
フレット調整後、磨き・・・
金属用コンパウンドで仕上げ。
運指も楽になります。
サドル、ナットも弦接点など調整して
形を整えます。
ボディもポリッシュで磨いて・・・
全てのリペア完了。
リペア後は反りも解消。
弦高も12F上、6弦で約2.3ミリ。
1弦は約1.8ミリとなりました。
リペア後は非常に弾き易い
ギターになったとの事・・・よかったです。
オーナー様が学生時代に
初めて手に入れた思い出のギター。
まだまだ現役です。

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